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2014年05月18日

ラズベリーパイでairplay

raspberry piマゴナ研究室では最近Raspberry Piなるミニコンピューターを手に入れたことから、その活用に夢中である。Raspberry Piはイギリスで教育用に開発されたlinuxマシンで35ドルという低価格と基盤剥き出しの超スモールサイズ(実測6cm×9.5cm)が衝撃である。左がその現物写真だ。入出力ポートとして、USB×2、HDMI×1、ビデオ出力(コンポジット)×1、音声出力(ステレオミニジャック)×1、Lan(100BASE-TX)×1、SDカードスロット×1などを持ち、それだけで完全なPCとして稼働する。ネットを検索すると、多くの猛者がこのマシンを用いたメディアボックス、NAS、ネットーワークカメラ、WEBサーバーなどを構築している。また解説本も多く出版されており、その活用範囲はとどまるところを知らないようだ。今回はこのPaspberry Piを使いAppleTV並のメディアセンター構築するのがテーマである。

具体的な構築手順の前に、マゴナ研究室のAV環境について説明しよう。当研究室では音源としてのCDはもはや利用していない。すべてのCDはACCフォーマット(256Kbps)でituneライブラリーにインポートしており、ライブラリーデータはNAS上に存在している。音質的には最近流行りのFLACなどハイレゾ音源に劣るところであるが、聴力が衰えつつある筆者にとっては、手持ちのデバイスでの使い勝手とデータ容量の点で現時点ではACCが最良との結論である。(笑)

main systemNASにはバッファローのLinkStation LS-WX4.0TL/R(4TB)をRAID1で運用しており、データのバックアップ機として、同じくバッファローのNAS LS-XL28F(2TB)で毎晩差分バックアップを実行している。記憶容量2テラバイトの安全性を確保するために、計6テラバイトを使用していることになる。また、ituneのライブラリーはiPad Air (128Mb WiFi Model)と完全同期しており、外出時でも全ての音楽を楽しめる状況にある。音楽再生の心臓部はDENONのAVアンプAVR-1713でありNASと有線LANで接続している。このAVアンプには60インチの液晶テレビ(AQUOS LC-60G7)、ビデオレコーダー(MITSUBISHI DVR-DW100)、バッファローのメディアプレーヤーLink Theater (LT-H90LAN)、AppleTV、アナログCDプレーヤー(DENON DCD-1650AR)が接続されている。スピーカーシステムは、フロントが長岡哲男氏設計の自作スーパースワン(D-101S)、リアが天井埋め込みのBOSE (DS16FW)、スーパーウーハーがYAMAHAのYST-SW800である。自慢になるが全てのスピーカーケーブル、TVのHDMI配線はすべて建物建築時に先行配線で壁裏に隠しており見た目にも美しい。左写真がメインシステムの様子である。

現在、音楽を視聴する場合はiPadまたはパソコンからDENONのアンプに直接AirPlayで再生している。iPad上の動画や写真を再生する場合は、iPadからApple TVにAir Playで出力する。さらに、撮りためたホームビデオはNAS上に保存してあり、この再生にはメディアプレーヤー Link Theaterを使用している。本来であれば全ての動画をApple TVで再生できれば良いのだが、Apple TVが再生できるビデオコーデックはH.264に限られており、一昔前の主力コーデックMpeg2に対応していない。よって動画の再生ではiPadとLink Theaterを使い分ける結構面倒な機器構成になっており、筆者以外のマゴナ研究室の研究員(住人)からは、運用が複雑すぎてユーザビリティに欠けると極めて不評である。特に、財務大臣からは全く使えないとのダメ出しである。

XMBC raspbmc 今回のRaspberry Piによるメディアセンター構築の最終目標は、動画再生において不評を極めるユーザビリティの向上を安価に実現することにある。具体的にはRaspbmcという定番ソフトをRaspberry Piにインストールすることで実現できる。また、その手順はネット上に溢れている。筆者もそれらの情報を頼りにインストール作業を進めた。しかし、途中で大きなよう障害にぶち当たったのである。ネット情報ではAirPlayでの再生は問題なしとなっていたが、実は、このテーマで原稿を書き始めた2014年1月16日時点のRaspbmc(version12)は、最新のiOS7に対応できていなかったのである。左図のようにRaspbmcがスピーカーとして認識される事象が頻発し、iPadの動画再生時に音声だけが流れるという悲しい事態が多発したのである。

ネット情報はiOS7発表前の記事であったのでやむを得ない面はあるが、想定外の事態に直面した筆者はインストールの手順が悪かったのかと、何度もインストールを試みたり、ディストリビューションを変更するなどかなりの時間を無駄に費やした。結局、大元のRaspbmcサイトForum(当然英語)で、Raspbmcのversion12では、iOS7のAirPlayが正常に機能しないことを知ったのだ。そしてこのトラブルの解決には、次期バージョン(コードネーム)Gothamの登場を待つしかなかったのである。そして、待望のGothamが5月5日にリリースされ、そんなこんなで、1月に書き始めたこの記事のアップが5月までずれ込んだのである。

ちなみに、Gothamを使った印象は明らかに前バージョンよりキビキビと反応し、動作が軽くなっている。これは使えるという印象だ。次回の記事ではRaspmbcのインストール、設定等のポイントを備忘録の形で記録していきたい。

【閑話休題】
今回の教訓としては、トラブルに直面した時は、まず一次ソースを確認することが大切ということに改めて気づかされた。英語が苦手ということもあり、なかなか海外サイトまでは覗きに行かないが、特に海外もののソフトについてはオリジナルソースにアクセスすることが、トラブル解決の決め手になることを思い知らされた。加えて、もう少し英語を勉強しようと思い直したのであった。(笑)

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Posted by magona Laboratory at 19:51 │パソコン