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2006年05月24日

ナゼ高い! 病院のテレビカード

ナゼ高い! 病院のテレビカード東芝のポータブルDVDプレーヤー、ポータロウSD-P1800をコジマ電気で購入した。画面サイズは8インチ、外付けテレビチューナー付属でアンテナ入力端子(F型プラグ)を備えている点が特徴だ。価格は34,800円とDVD再生専用機と比べると若干高いが、手軽にテレビを楽しめることを考えると、まあ妥当な価格といえる。

残念ながら、今回のマシンは筆者のオモチャではない。身内が入院することになり、退屈しのぎに購入することになった。病院にはベッド毎に14インチテレビ、ミニ冷蔵庫が備え付けられ、有料で利用できる。患者はテレビカードと呼ばれるプリペイドカードを自販機で購入し、テレビ横の料金徴収機にカードを挿入することで、テレビと冷蔵庫が利用できる。ところが、この利用料金のバカ高いのがイタダケナイ。

ナゼ高い! 病院のテレビカードテレビカードはテレホンカードと同様に、使用可能度数があらかじめ設定されている。テレビや冷蔵庫の利用時間に応じて所定の度数が差し引かれ、残り度数は料金徴収機に表示される。今回の入院先の場合、千円のカードで1000分(16時間40分)のテレビ視聴が可能である。視聴可能時間は病院毎にバラツキがあるが、ネットで調べたところ、800分(13時間20分)から1500分(25時間)が一般的なようだ。(左写真はテレビ横に設置されている料金徴収機)

娯楽のない病院では、テレビがお友達になりがちである。2日でテレビカード一枚を消費することも珍しくない。1カ月では15,000円の出費となり、楽に14インチテレビが購入できてしまう。こうした現実は、病院のホームページに「患者の声」として多数掲示されている。また、テレビ番組「報道特集」でも同様のテーマを取り上げている。ちなみに、これまでの話はミニ冷蔵庫の使用を全く無視している。ミニ冷蔵庫も4日でカード一枚が必要であり、患者への経済的負担はさらに重い。

ナゼ高い! 病院のテレビカードしかし、病院ではテレビや冷蔵庫の持ち込みは禁止されている。アパートではあるまいし、大型電化製品の持ち込み禁止は当然であるが、入院患者の経済的負担軽減の観点からは工夫の余地があると思われる。

厚生労働省の通達(保医発第0901002号)は、病院に対し、おむつ代、パジャマ代、テレビ代、パソコンの貸出しなど療養以外のサービス提供料金の徴収について、さまざまな条件を付けている。認められるのは「サービス提供に係る費用」の徴収のみであり、その水準は「社会的にみて妥当適切なもの」と規定されている。この前提条件のもとでは、病院が、療養外のサービスを提供するには、レンタル業者にサービス提供を外部委託するのが妥当な選択となる。

病院からみれば、レンタル業者への委託費はまさに「費用」そのものであり、他の病院と比較して突拍子な水準でもない限り、常に「社会的にみて妥当なもの」といえる。しかも、患者からのサービス料金が高いという苦情は、レンタル業者へダイレクトに届かない。このことは、レンタル業者のコスト削減意欲が働きにくい状況を生み出している。結果、いつまで経ってもテレビの視聴料金は下がらない。

問題解決の方法はいくつかあるだろうが、市場競争原理の活用もその一つと思われる。例えば、病院が直接サービスを提供できる環境が整えば、病院はサービス料金の引き下げで需要を喚起し、その一方でコスト削減に努め、患者、病院双方にとって良い結果につながる可能性がある。しかし、現行の厚生労働省通達のもとでは、市場競争原理が機能する可能性はかなり低いと言わざるを得ない。

【閑話休題】
病院でのテレビ視聴サービス料金が高止まりしている原因が、先の推測どおりなら、問題の解決にはかなりの困難が予想される。となると、入院患者の生活防衛の観点から、ポータブルDVDを持ち込むことは、現実的な解決策として推奨されてしかるべきである。一方、ポータブルDVDの電気代は誰が負担するのか、との声も聞こえてくる。しかし、心配する必要はない。病院から電気代を請求されたら、喜んで払う準備はできている。(笑)


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Posted by magona Laboratory at 00:00 │生活